「眠っている間に稼ぐ方法を見つけなければ、死ぬまで働くことになる」バフェットに学ぶお金に働いてもらう思考
働いても働いてもお金が貯まらない人へ。ウォーレン・バフェット、ロバート・キヨサキ、本多静六の名言から、自分の時間を切り売りする働き方を抜け出し、お金に働いてもらう仕組みを作る方法を解説します。
「眠っている間に稼ぐ」が意味する本当のこと
世界有数の投資家ウォーレン・バフェットは、こう語ったと伝えられています。「眠っている間にお金を稼ぐ方法を見つけられなければ、あなたは死ぬまで働き続けることになる(If you don't find a way to make money while you sleep, you will work until you die.)」
この言葉を聞いて、「楽して稼ぐ怪しい話」を連想する人がいるかもしれません。しかしバフェットの真意はまったく逆です。彼が言っているのは、自分の「時間」だけを収入源にしている限り、私たちは時間の限界に縛られ続ける、という冷徹な事実です。
人の時間は一日24時間、しかも有限です。時間を切り売りする働き方は、安定している反面、収入が自分の労働時間に完全に比例します。働けば入り、休めば止まる。つまり一生、自分が動き続けなければならないのです。バフェットが指し示すのは、自分の労働とは別に、「お金や資産が自分の代わりに働いてくれる仕組み」を持つことの重要性なのです。
なぜ働いても働いてもお金が貯まらないのか
真面目に働いているのに、なぜか手元にお金が残らない——多くの人が抱えるこの感覚には、構造的な理由があります。
第一に「収入が増えると支出も増える」という現象です。ライフスタイル・インフレと呼ばれ、昇給して収入が上がるたびに、生活水準も無意識に引き上げてしまう。その結果、いくら稼いでも手元に残る額は変わらないのです。
第二に「資産と負債を混同している」ことです。後述するロバート・キヨサキは、多くの人が「資産だと思って負債を買っている」と指摘しました。毎月お金を生み出してくれるものが資産、毎月お金を奪っていくものが負債。この区別が曖昧なまま消費を続けると、働いた分がそのまま出ていってしまいます。
第三に、最も本質的な理由が「お金に働いてもらう仕組みを持っていない」ことです。収入源が自分の労働一本しかないと、その源が止まった瞬間にすべてが止まります。バフェットの言う「死ぬまで働く」状態とは、まさにこの一本足の構造を指しているのです。
ロバート・キヨサキの「資産が負債を生む」という発想
『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキは、富を築く人の思考をこう要約しました。「金持ちは資産を買う。貧乏人と中流は、資産だと思い込んで負債を買う」
ここでの「資産」とは、あなたが働いていなくてもお金を生み出してくれるもののことです。一方「負債」とは、あなたのポケットからお金を奪っていくものを指します。キヨサキが説いたのは、まず自分の労働で得たお金で資産を買い、その資産が生み出すお金でさらに資産を増やす——この循環を作ることでした。
大切なのは、これが特別な才能や巨額の元手を必要としないという点です。出発点は「最初の小さな資産を一つ持つこと」。額の大小ではなく、自分の労働以外にお金を生む源を一つでも持つこと自体が、思考の転換点になります。労働収入だけの世界から、資産がお金を生む世界へ——その一歩を踏み出すかどうかが分かれ道なのです。
お金に働いてもらう仕組みの作り方
では、具体的にどうやって「眠っている間に働く仕組み」を作るのでしょうか。順を追って四つのステップで考えます。
第一に「支出を収入より少なく保ち、種銭を作る」こと。すべての出発点は、入ってくるお金より使うお金を少なくし、その差額を確保することです。種がなければ何も育ちません。この差額こそが、将来あなたの代わりに働く最初の資本になります。
第二に「先に貯蓄・投資に回し、残りで暮らす」こと。多くの人は「使った残りを貯める」ため、いつまでも残りません。順番を逆にし、収入が入った瞬間に一定割合を自動的に取り分けてしまえば、種銭は確実に積み上がります。
第三に「資産を分散して長く育てる」こと。一つの対象に集中させるのではなく、複数に分けてリスクを抑え、長い時間をかけて育てます。お金がお金を生む複利の効果は、時間が長いほど雪だるま式に大きくなります。
第四に「自分自身という資産も忘れない」こと。スキルや知識への投資は、長期的に見て最も確実なリターンを生みます。お金に働いてもらう仕組みと、自分の稼ぐ力を高める投資は、車の両輪なのです。
給料日の翌週にいつも財布が軽かった頃
少し個人的な話をします。以前の私は、給料が入るとなんとなく気が大きくなり、欲しかったものを買い、外食を増やし、月末になると「今月も何も残らなかった」とため息をつく、その繰り返しでした。働いている実感はあるのに、通帳の数字は一年経ってもほとんど変わりませんでした。
ある休日、家計のことをぼんやり考えながら、ふと「自分はお金のために働いているのに、お金は自分のために一度も働いていない」と気づきました。当たり前のことのようで、その事実が妙に胸に刺さったのを覚えています。自分の時間だけが、たった一つの収入源だったのです。
その月から、私はまず給料が入った日に、ほんのわずかな額を「先に取り分ける」ことだけを始めました。生活が劇的に変わったわけではありません。でも、少額でも自分の労働以外の場所に置いたお金が、ゆっくりと積み上がっていくのを見たとき、「お金に働いてもらう」という言葉が初めて自分ごととして実感できました。大切なのは額ではなく、向きを変えることだったのです。
本多静六の「四分の一天引き貯金」が証明した普遍の法則
日本の「公園の父」と呼ばれた林学者・本多静六は、貧しい暮らしの中から「収入の四分の一を、入った瞬間に天引きして貯蓄・投資に回す」という方法を生涯貫き、最終的に莫大な財産を築きました。
彼のやり方の本質は、意志の力に頼らなかった点にあります。「余ったら貯める」のではなく、収入が入った瞬間に四分の一を機械的に取り分けてしまう。意志ではなく仕組みでお金を残したのです。残ったお金で生活を組み立てるため、はじめは苦しくても、やがてその水準に生活が自然と適応していきます。
そして取り分けたお金を、本多は寝かせるのではなく、長期的な視点でこつこつと投資に回し続けました。お金がお金を生む循環を、地味な節約と時間の力だけで実現したのです。これはバフェットの言葉、キヨサキの思想と、国も時代も超えて完全に一致しています。お金に働いてもらう仕組みは、特別な人だけのものではなく、誰もが今日から始められる普遍の法則なのです。
今日から「お金に働いてもらう」ための最初の一歩
バフェットの言葉は、私たちに問いかけます。あなたの収入は今、自分の時間という一本足だけで立っていないでしょうか。
始め方は、驚くほどシンプルです。次に収入が入ったとき、ほんのわずかな額でいいので、使う前に「先に取り分けて」ください。そして、それを単に貯めるのではなく、将来あなたの代わりに働いてくれる場所へ少しずつ向けていく。最初の一歩は、額の大きさではなく、「自分の労働以外にもお金を生む源を持つ」という発想の転換そのものです。
お金に働いてもらう仕組みは、一夜では完成しません。しかし、種を蒔かなければ木は育たないのと同じで、最初の一粒を蒔くかどうかですべてが決まります。死ぬまで働き続ける人生か、お金にも働いてもらう人生か——その分かれ道は、今日のほんの小さな一歩の中にあります。
この記事を書いた人
成功の名言編集部成功者たちの名言をわかりやすく、日常に活かせる形でお届けしています。
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